【解説】分かりにくさNo.1アイテム “伊達締め”ってナニ???
お客さまからもよく伺うのですが、
『着付けに使う和装小物って
わ、分かりにくい。。』
それもそのはず。
着物を着なければ
日常生活には全く必要ないものです(笑)
特に伊達締めは
言葉で説明するには分かりにくさ
NO.1
そこで
このブログは伊達締めについて
詳しく解説したいと思います。
もくじ
そもそも、伊達締めとは・・・
『伊達締め』は『だてじめ』
と読みます。
衿もとの着崩れを防ぐために
紐の上にあて、
衿(えり)を固定するための道具です。
着物の着付けは
①布を身体に巻きつけて
腰ひもで固定する
②合わせた衿を
腰ひもで固定する
と、
布を身体に巻きつけて
腰ひもで固定すること
が基本なのです。
伊達締めは
衿もとを固定した腰ひもの上に
締めます。
着すがたからは全く見えないのですが
着付けの要である衿もとをビシッと
決めてくれる縁の下の力持ち
↑写真左:伊達締め/写真右:腰ひも
伊達締めは
幅が10センチ程度あり
身体に巻きつけて強めに締めても
圧が分散され苦しくない
のです。
一方、
紐は身体に巻きつけて
同じように締めると
“線”で身体に圧がかかるため
伊達締めよりも苦しく感じます。
紐だけではなく伊達締めを使うのは
身体に負担をかけないための
工夫なのですね。
伊達締めってどんなタイプがあるの?
伊達締めは素材形状は様々あります。
❶ 正絹本筑博多織
(しょうけんほんちくはかたおり)
写真中央
絹製で
幅10センチ×長さ2.2メートルの
幅広の布です。
- よく締まり
- 通気性がよく
- 厚みが薄くかさばりにくい
- 前板のすべりが良い
という理由でオススメです。
❷マジックベルトタイプ
写真右
幅10センチほどで
全体がゴムベルトになっています。
マジックベルトが付いているので
背中でペタッと留めやすいです。
ただ、
- 厚みがありかさばる
- 通気性が悪くムレる
- ゴムのため締めすぎると苦しい
というデメリットも・・・
特に
- 汗かき
- あせもになりやすい方
にはオススメしません。
❸メッシュタイプ
写真左
ゆかた用に手軽に作られたものです。
ムレにくいよう メッシュになっています。
カシャカシャでプラスチック感が強く
ゴムベルトタイプほど伸縮性が
ないです。
以上3点ご紹介しました。
ちなみに価格は
メッシュ < ゴムベルト< 正絹本築博多織
の順です。
いったい どれが使いやすい?
オススメしたいのは
❶ 正絹本筑博多織
頻繁に着る
何度か着る予定があるのであれば
一番メリットが多くオススメです。
特に
着物と長く
付き合っていきたい
という方には
ぜひこちらを揃えていただきたいです。
逆に❷❸は
『一度しか着ないかもしれない』
『ゆかたしか着ないかも・・・』
という方には手軽でいいと思います。
❷マジックベルトは
手軽でいいのですが、
伊達締めは
- 長襦袢の上
- 着物の上
と2本使います。
そのことを考えると
- かさばること
- 通気性がよくないこと
この2点がネックになります。
ちなみにワタクシは15年ほど、
❶ 正絹本筑博多織を使っています^^
いかがでしたか?
言葉で説明するには
分かりにくさNO.1アイテム
伊達締め
衿もとをキレイに決めてくれる
着付けには欠かせない小物です。
小物もそれぞれ役割があるので
役割を知って、
自分の身体に合うものを選べると
着付けは格段に快適になります。
ご自宅にいくつかあれば
まずはいろいろ試してみることを
オススメします!