魅惑の帯 職楽浅野「職楽の白」 着こなしのポイントお伝えします!
この世に帯は数あれど、
その美しさ、存在感、作り手の思いの深さは群を抜いている・・・
新型コロナウイルスに翻弄された2020年ですが
一年の締めくくりは、もやもやする心を浄化してくれそうな職楽浅野さんの作品展をお届けしたいと思います。
この記事は
きものに興味のある方、
イベントの前に職楽浅野の帯をちょっと知りたい、
イベントに行きたいけど行けなさそう。。泣
という方のために書いています。
今回は、私が思う 「職楽の白」の魅力を着こなしのポイントについてお話したいと思います!
「 職楽の白」とは・・・
職楽浅野さんの帯、といえば
白の美しさ
白といっても真っ白なのではなく乳白色
「藤田嗣治のキャンパスの持つ乳白色は
藤田の絵に奥行きと表情を生み出しています。」
と浅野裕尚社長もおっしゃっておられます。
藤田嗣治(レオナール・フジタ)とは20世紀前半パリで活躍した画家で、乳白色とは彼の描くキャンパスの色なんだそう。
目の細かい布を張ったオリジナルのカンバスに白い下地の色もシッカロールを混ぜ込むなどをして、あのパリを熱狂させた透明感あふれる乳白色を生み出したのである。 岩本薫氏「藤田嗣治の、乳白色に命を吹き込む墨の線」より引用
画家 藤田嗣治が描く「乳白色の肌」について詳しくはこちらをご覧ください↓
このブログを拝見しまして藤田嗣治の“乳白色”は日本の浮世絵の春信や歌磨の肌がインスピレーションの源なのだとわかりました。
きめ細やかな乳白色の白
その白を際立たせる美しい墨の線・・・
洋画でありながら、実に日本的なエッセンスを取り入れたことが “藤田が乳白色の裸婦の絵でパリを熱狂させた”理由なのですね。
職楽浅野の帯ではこの白を
白ではなく素
と考えて、
奥行きのあるニュアンスを大切にしておられるそうです。
“白ではなく素”
柄以上にデザインを支えるベースの織は大切。
とおっしゃっておられます。
そういう意味では“素”というのは
私は“余白”と捉えてます。
日本では昔から「間は魔もの」と言いますが、
もの と もの、言葉と言葉、その間にある空間や時間の余白を“間(あわい)”と感覚的に認識しているのですが、それに通じます。
“何も存在しない”というわけではないのですね。笑
職楽浅野さんの小冊子にもこのように記されています。
素
かざりけ
いつわりのない本質
また、
「織は正直なもの
色や柄でなく、
織そのものの
ものの本質が
作り手の思いと共に
表面に表されます。
風合いの良さと
奥行きのある表情を大切に
楽しさを持つ帯を求めて」
「職楽の白」を着こなすには?
職楽さんの代名詞ともいえる「白い帯」
なのですが、
発表当初は「白い帯は着物すがたがボケるから かなわん」
と言われたそうです。
「いやいや白だからいいの!」
と伝えたいぐらいです。
では、
私がこの職楽浅野の白い帯をどんな方におすすめしたいかというと
- 着物すがたのイメージに透明感を求めたい方
- 全体をトーンアップさせたい方
- 上質で垢抜けた着物すがたを目指している方
- 過去「白い帯」が自分に似合わないと思った方
- 誰かに「白い帯」が似合わないとジャッジされた方
(キィーッ(*`へ´*)) - とにかく白い帯に憧れている方
- 着こなしに楽しさを求めたい方
こんな風に感じておられる方にオススメします。
というのも、
職楽さんの白い帯は結ぶだけで
白く底光りするような雰囲気があります。
(あくまでも個人的感想です)
また「職楽の白」生かすような
「余白のこしの構図」
「奥行きを大切にした織」により
(私が撮った写真です。 暗くわかりづらいですが・・・)
着物すがたが表情豊かになります。
着物を選ぶときにお顔うつりのいい地色を選び(ここが大切!)
自分に似合うイメージにあわせて
職楽浅野さんの白い帯を結べば
理想の着物姿は完成!
あとは帯揚げ・帯締めをちょっちょと入れるだけです。
ちなみに着物の着こなしで大切なのは
一番が「色」
二番が「柄」
着物の地色がお顔にあっていて、イメージが似合っていれば洋服より10歳若く見えると言われるほどです。
「私、ステキだからって目立ったら困っちゃうの…」という方には浅野さんの帯はオススメできないです(笑)
職楽さんの白い帯を自分らしく着こなしてみたい!
という方は、センスがよいと評判の伝統色彩士である
わたくしめにお任せください!
(じ…じぶんで言ってる
((((;゚Д゚)))))))‼︎)
若女将アッコの妄想コーディネート
ここでは私が勝手に妄想しているオススメのコーディネートをご紹介します。
「職楽の白」は非常に透明感を感じます。
私がコーディネートしたいな!と妄想するのは
“職楽浅野の白い帯 × 白い着物”
帯締めと帯揚げは 似合っておられる雰囲気や白の美しさをこわさないような色をあわせる、という組み合わせが個人的には究極だと思います。
この場合の「白い」着物は、ツヤのある染めの着物でもマッドな織りの着物でも質感はどちらでもカッコイイなと思います。
とにかく、着る人のお顔がとにかくキレイに見える!ということだけが外せない要素です。
社長である浅野裕尚さんは
「きものは足し算。だからこそ余白のこし」
とおっしゃるのですが・・・
ですが、
私には職楽浅野の白い帯は「引き算」の組み合わせこそカッコイイ!と思えてなりません。
「白」という色はごまかしが効かない色です。
「織」も浅野さんの言葉を借りれば「いつわりのない本質」が出てしまうものです。
白い着物に「職楽の白」の帯のコーディネートは着る人自身の個性や存在感が浮き彫りになる難しい着こなしですが、
「緊張感が必要!」と思うシーンには にじみでる「心のハリ」と相まって
全身が透明なオーラに包まれること間違いナシ!
特に「職楽の白」はキメの細かい乳白色なのできつく見えない。
着る人の心の柔らかさや余裕を表現できると感じています。
そんな着こなしに憧れている・・・という方、
色や素材、柄選びのお手伝いをさせていただきますので
お気軽にご相談ください。
いかがでしたか?
時が流れ、着物は「所有するもの」から「着るもの」と変化し、
同時に着こなしにセンスが求められる時代になりました。
着物が着る人に似合っていること。
帯や帯揚げ、帯締め、バックや草履とのコーディネートがその方を引き立てていること。
着ていくシーンや目的にあわせて、着物で「自分を表現することを楽しむ」こと。
これらの要素が着物を着るうえでとても大切になってきています。
着物は伝統や決まりごとだけに押しつぶされるのではなく、時代にあわせて変化し、エコで持続可能な “おしゃれの選択肢のひとつ”となってきていることを感じますね。
ようやくいまとなって、職楽浅野さんの白い帯の素晴らしさが伝わり、
「着物を着ることでおしゃれを楽しみたい」「自分を表現したい」と願う多くの女性の「憧れ」になっているのだと感じています。
期間中、丁寧にご紹介させていただきたいと思います。
お気軽にお出かけください。