ありがとう。そして、さようなら 名古屋ボストン美術館

東海地区から美術館がひとつ消えてしまいます。
大変さみしいことです。

名古屋ボストン美術館 2018年10月に閉館

金山駅にある名古屋ボストン美術館さんが
2018年10月8日(日)にて閉館となります。

特にここ2年ほど大福屋はお世話になりました。
新しい展覧会のポスターやチラシをずっと送っていただいていました。

きものを着る機会としてボストン美術館さんは人気があったので
とてもさみしく思っています。

最後の展覧会

最後の展覧会。テーマはハピネス。

美術・アートが目指すところも究極的には人間の幸せなのではないか・・・(着物も同じだと思う)

というテーマで所蔵作品の中から
人気があったものや懐かしの名品を展示とのこと。

興味あられる方はぜひお出かけください。

名古屋ボストン美術館さんの想ひで

美術品の展示以外でも関連するワークショップや講演も
とても興味深いテーマが多かったです。

ここで数々の名企画に感謝を込めて若女将アッコが体験して
感動したワークショップ&展覧会をご紹介します!

2016年開催 ボストン美術館所蔵
俺たちの国芳 わたしの国貞

本家“ボストン美術館”といえば浮世絵・日本画など
日本美術のコレクションで世界的に有名なのだそうです。

展示会期間中に浮世絵の擦りの実演会のワークショップもあり参加しました。
  • 歌川国芳
《国芳もやう正札附現金男 野晒悟助》

アダチ版画研究所

摺りの実演を通して、
職人さんの技を本当に間近で見せていただきました。

使う色の数だけ版木があり、
版がずれないよう重ねて手で刷っていく工程を目の前で見ることができました。

真っ白な和紙が版を重ねるごとに鮮やかで動きのある
『浮世絵』になっていくプロセスはドラマチックで感動!
職人さんのシゴトを間近で拝見し質問ができる貴重な経験でした。
ちなみにこのワークショップでは擦り体験もあり・・・
職人さん
『早く!早く! もっと力を入れて!』
若女将アッコ
『ハ、ハ、ハイ・・・汗』

二種類の版木を重ね完成

で、できたー((((;゚Д゚))))‼️

普段できない体験をさせていただきました。

2010開催 ボストン美術館浮世絵名品展
清長・歌麿・写楽錦絵の黄金時代

多色刷りの浮世絵木版画である“錦絵”

一方“肉筆浮世絵”とは・・・
浮世絵師が版画ではなく直接紙に書いた一点ものの浮世絵

  • 葛飾北斎 『西瓜図』

非常に繊細で美しい日本の色の使い方や美人画がたくさん見られて
目にも鮮やかな展覧会でした。

そして、そこに彩りを添えたのは落語家・柳家花緑さんの音声ガイド

さすが!落語家さんだけあって
浮世絵が描いている“世界”に引き込むナレーションが素晴らしい。

浮世絵を見ながら音声ガイドを聞いていると
江戸時代にタイムスリップしたような不思議な感覚になりました。
視覚、聴覚、想像力をフル稼働させて立体的に浮世絵を楽しむと言う感じで
『何度でも行きたい!!』と思う展覧会でした。

どちらも日本美術の展示でした

どちらも偶然、
浮世絵の展覧会なのですが単に『絵を見る』だけではありませんでした。
日本人の美意識や感性に訴えかける企画や見せ方に
強く感動した想い出があります。
今後、このような内容が充実した美術展が名古屋で開かれるのか?
いわゆる名古屋とばしが加速するのか?気がかりなところです。

いかがでしたか?
素晴らしい体験ができた分閉館は本当に悲しいです。

↓ただいま大福屋では最後に送っていただいたポスターを展示中

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これが最後なんて さみしすぎる・・・