たった1分でできる⁉︎ 幸運を運ぶ 草履のお手入れ

『ステキな履物は自分によいご縁を運んでくれるラッキアイテムー』

とお話ししました。

 

 

ですが、

いくらよい草履を、よい靴を履いていても
ちゃんとお手入れされていないとそのチカラを発揮できずに・・・

 

『自分のチカラはこんなもんじゃないのに
持ち主のバカバカ!
絶対 いいところに
連れってってやんないからな・・・』


と完全にスネてしまっています。

 

若女将アッコ

せっかくご縁あって自分の手元に来てくれた草履。
お互いのためになるよいパートナーシップを育みたいですよね!

というわけで、
このブログでは
草履にキゲンよく働いてもらうために
たった1分でできるお手入れ方法をお伝えします。

まず始めに…

若女将アッコ

初めての草履を履くときには
草履の台の素材をチェックします。

 

草履の台には、
本革・合皮などの素材を使ったものが大半です。

 

爬虫類の皮を使った台はお手入れ方法がデリケートなので
購入した店舗で取り扱い方法をしっかり確認しましょう。

また少なくなりましたが、
佐賀錦※など布地を使った草履は以下の方法は避けてください。

 

※佐賀錦・・・
箔糸(金銀箔を漆で和紙に貼り細く切ったもの)を経糸とし、絹糸を緯糸にして平織りにした織物。

その❶ 〇〇〇〇〇を含んだウエットティッシュで全体を拭く

草履は一日、あなたの全体重を乗せて動きまわっています。

 

外を歩き回れば埃もつきますし、足の左右でスレることもあります。
また足袋を履いていても台に足型がつくことがあります。

 

そこで、1日履いたら台全体を拭きます。

 

 

何を使うかといえば
アルコールを含んだ
ウエットティッシュがオススメ!

 

〇〇〇〇〇は“アルコール”が入ります。

 

ただのウエットティッシュではなく、
アルコールを含んだというのがポイントです。

 

アルコールを含むことで
揮発性が高く水分が草履に残りません。

 

 

1日履いたあとの汚れなら大半は取れます。

 

鼻緒(はなお)はあまり汚れることはないのですが、
素材が本革・合皮ならこちらもアルコールのウエットティッシュで拭きます。
(写真は、台と鼻緒が共生地なので、鼻緒の皮部分は拭いています。)

 

ただし、鼻緒が布地の場合はこすると汚れが繊維に入り込むので
注意が必要です。

 

 

その❷ 全体の状態をチェックします

次に全体の状態をチェックします。

  • 鼻緒がねじれていないか?
  • 鼻緒が極端に緩んでいないか?
  • つま先側の裏が剥がれそうになっていないか?
  • かかと部分が擦り切れてないか?
  • 見落としがちな草履のウラ側も確認

 

特につま先は

  • 階段の上りが多い場合
  • 段に引っ掛けて剥がれる場合

が稀にあります。

 

そのまま履くと ちょっとした段に引っかかるだけでも
ウラ側全体が剥がれてしまったり、転倒の原因になります。

 

 

とても危険なので注意して見てください。

 

また、
かかとのパーツは
ゴムにギザギザがあったりして滑り止めの
役割もしてくれます。

写真は新品の状態

 

履けば履くほど すり減っていく

写真は何度も履いたあと。

  • かかとパーツが薄くなってきた
  • かかとパーツを押さえるピンが取れた

という状態はそろそろ交換が必要です。

 

摺り切れてしまったら・・・

このまま履き続けてしまうと草履の台そのものがダメになってしまいます。
かかとパーツの交換に出しましょう。

 

できたら、減り具合を確認して
かかとパーツが擦り切れる前にパーツに交換しましょう。
草履専門店、呉服店で交換作業ができます。

 

その❸ 最後は立てかけて一晩干す

汚れが落とし終わり、全体のチェックが済んだら
一晩立てかけておきます。

 

これは
台の裏側に風を通して乾燥させるためです。

 

台の裏側は湿気を吸いやすく、
そのまましまうとカビをはじめ草履が傷む原因になります。

 

一晩干したら、
靴箱の上段など風通しのよいところにしまいます。

 

 

最後に・・・これだけは避けて

最後に保管の際に注意していただきたいことをお伝えします。

 

① 納品用ビニールは捨てる

購入したら運搬保護の納品用ビニールから必ず出してください。

 

大事にしすぎて、一度履いた後もビニールに入れる方がいます。

 

ですが!
空気も湿気も通さないビニールは草履にとっては墓場も同然。
草履は湿気おびているのにビニールに入れてしまうとカビの原因になります。

 

 

  • 草履を納品用ビニールには入れない
  • 納品用 ビニールは捨てる

と覚えておいてください。

 

② 箱から出して下駄箱にしまう

箱もビニールに同様、草履にとって快適な環境ではありません。

 

箱のまましまうと風が通りにくいので、
特に本革などの自然素材は自分で呼吸ができなくて苦しいのです。

 

できたら
靴のクローゼットや下駄箱の中で靴と並べてしまってあげてください。

 

扉を開けるたびに新しい風が通ります。

 

 

 

③ 毎日履かない

これは靴にも言えることですが、

 

一日履いたら最低一日、
ゆとりがあれば二日以上休ませてください

 

人間でいう“休憩”です。

 

毎日履く方は
できたら二足用意することをおすすめします。

 

これは履物をよい状態で長持ちさせるコツです。

 

一日おき二日おきに履くとびっくりするぐらいきれいに長持ちしますよ。

 

 

いかがでしたか?

台を拭きながら全体を見てやると1分ぐらいでできます。
草履を脱いでちょっとの時間でできることなのでぜひやってみてください!

 

少しの積み重ねですが『お疲れさま〜』というねぎらいがあると
草履も『ご主人様の思いに応えたい!』と頑張ってくれます。

 

きものは裾の長い衣装ですが意外に足元は目立つものです。

 

若女将アッコ

お手入れの行き届いた履物は 必ずよいご縁をもたらしてくれますよ。