草履をカッコよく履くために気をつけるたった3つのこと
きもの姿を支える名脇役 草履についてお届けします。
靴も草履も見た目の良し悪しだけではなく、
“歩く”という動作が関わるぶん“実用性”も大切ですね。
草履を足が痛くならずに
カッコよく履くにはちょっとしたコツが
あります。
今回は そちらをお届けします。
もくじ
大人の女ぶりを上げる⁉︎ カッコイイ草履を履き方
粋に かっこよく草履を履くポイントはズバリ!
草履の台から1㎝から2㎝台からカカトを出して履くこと
これが肝心です。
カカトがすっぽり台に乗っかるのは七五三のような子供の草履の履き方。
大人の女性は必ず 台からカカトを出して履きます。
そのために気をつけるのは足を深く入れすぎないこと!
親指と人差し指で挟む部分を“ツボ”と言います。
指の付け根がツボの5mmから1㎝ぐらい手前の
ところにくるのが大人のかっこいい草履の履き方です。
足を入れすぎないと言うと不安定な感じがするかもしれませんが、
親指と人差し指で鼻緒を挟むようなイメージで履くと一番カッコよく見えます。
履き物と美人の条件
「小股の切れ上がったいい女」という言葉がありますね。
小股は「こまた」と読みます。
なんと!これは江戸時代の美人の条件。
この《小股》とは、
足の親指と人差し指の指の股のことをいいます。
草履は足を深く入れすぎず、親指と人差し指で挟むように・・・
もっと言えば、引っ掛けるイメージで履く!
そうしてると小股の溝がどんどん深くなるんだそうです。
また 鼻緒をはさむことを意識して草履を履くと、足の裏と草履の台が離れにくく、
歩いたときにパタパタしません。
スッとした足元で楚々と歩く姿に江戸時代は《粋》を感じたんでしょうね。
日常的にきものを着なくなった現代では最初からカッコよく草履を履きこなすのは
もちろん簡単ではないです。
大切なのは慣れ。数稽古ですね。
こだわるなら草履もオーダーメイド⁉︎
既製品の草履では何度試しても
自分の足にはあわないです〜
そんなアナタにオススメなのは
誂えの草履です。
ようはオーダーメイドです。
「きもの姿にこだわりたい!」
「旅行に行くから1日快適に草履を履きたい!」
「履いていてとにかくラクな草履が欲しい!」
という方にもオススメです。
誂えの場合は台大きさや高さはもちろん台と鼻緒の組み合わせも自由。
いろいろ選べるようになっています。
台はS・M・L・LLサイズはもちろんMSやMLもあり
カタチ、色、高さなども選べます。
その際、足の寸法↓
- 足袋のサイズ
- 足の幅の一番広いところ
- 足の甲で一番たかさのあるところ
- 足首
これらを測って係りの方に伝えておくと自分の足にぴったりの草履が出来上がります。
また、年齢の割に 鼻緒が派手になったら・・・
鼻緒だけ交換もできます。
草履は鼻緒の調整や減ったカカトの交換など
こまめにお手入れをしながら履くと
台の素材によっては20年ぐらい履けます。
職人さん来店などのイベントは狙い目
- 草履に悩みがある
- 何を履いても足にあわない
という場合、
和装小物や草履の特集のイベントなどがあるときは積極的に出かけてみてください。
たくさんの中から商品を選べることはもちろんですが
職人さんが足をみて商品をすすめてくれたり
足の状態をみてその場で鼻緒をすげてくれます。
大福屋でも職人さん来場のイベントは大人気で
いつも混み合います。
また相談の他にも、いま履いているお草履の調整やちょっとした修理もできるのでチャンスです!
これは2018年12月
京都 いちわきさん来場時の様子です。
鼻緒だけでこんなにたくさんあります
お客様からお悩み、ご要望などじっくりおはなしを伺い
その場ですげる
挿げの具合は目寸です
いちわきさんのような熟練の職人さんの場合
草履の台の寸法や鼻緒の挿げ具合はほぼ目寸です。
足を見ただけでどんな台にどんな風に鼻緒を挿げるといいのかイメージできる感覚と技術はまさに職人ワザです!
おまけのはなし
“はきもの” にまつわる ハッピーなジンクス
イタリアには昔から
“良い靴はあなたを素敵な場所に連れてってくれる
という言い伝えがあります。
草履でも靴でもはきものは洋の東西を問わず
自分をランクアップしてくれるようなご縁を繋いでくれます。
まさにラッキーアイテムだと言えますね。
はきものに愛着を持って
いつもキレイにしてあげていると
(↑ここがポイント)
ステキなところへ運んでもらえますよ〜。
いかがでしたか?
草履をカッコよく快適に履くコツを中心にお伝えしました。
繰り返しになりますが、草履に良いご縁を繋いでもらうには
お手入れも肝心!
次回は 履いたあとの草履のお手入れをお届けします。